WordPressのプラグインには、SEO対策に有効に働くものが存在します。しかしWordPressプラグインについて知らない、そもそもどれを使えば良いか分からないという方も多いでしょう。そこで今回は、WordPressプラグインについての概要と、おすすめ製品「Yoast SEO」について詳しくご紹介します。

WordPressにけるSEOプラグインとは

WordPressにおけるSEOプラグインとは、WordPressにSEO対策ができる機能を拡張させるためのプラグインのことです。無料と有料のものがあり、製品によって対策できる項目が異なります。例えば、人気の製品では以下のようなSEO対策が可能です。

  • メタタグ・パンくずリストの設定
  • Google XML Sitemapの送信
  • GoogleAnalytics等のツールと連携

All in One SEOの機能

WordPressプラグインの製品の一つに「All in One SEO Pack」という製品があります。All in One SEO Packとは、初心者でも簡単にSEO対策の設定ができる基本無料のプラグインです。また、有料版ではe-commerce向けの高度なサポート、ビデオSEOのモジュール設定が可能になり、開発者にも適した万能なプラグインでもあります。その万能さから、2007年にリリースされてから6千万回のダウンロード数を誇るトップクラスのSEOプラグインです。

ここからは、そんなAll in One SEO Packの機能について詳しくご紹介します。

検索時の見え方の設定

検索時の見え方の設定とは、具体的にはタイトルやディスプリクションの設定のことです。例えば、キーワードを検索した際、検索結果画面にはそのサイトのタイトルと説明文が表示されます。タイトルの下に表示される説明文が「ディスクリプション」です。ディスプリクションは、ユーザーがそのページを訪れるか否かを判断する重要な要素であるため、設定を行えば集客率の上昇に繋がります。

Noindexの設定

Noindex(noindex)の設定も可能です。Noindexの設定とは、検索結果に表示させたくないページをインデックスさせないように設定することです。

検索エンジンに表示させたくないページがある場合は、Noindexを設定しておくと良いでしょう。

Googleの解析ツールとの連携

All in One SEO Packを導入すると、Googleが提供している解析ツール「Googleアナリティクス」との連携が可能です。Googleアナリティクスと連携することで、ユーザーが自社サイトを訪問した際に使用した検索キーワードや、流入数・離脱率・直帰率などを確認することができます。

サイトマップの生成

サイトマップの生成も可能です。サイトマップとはXMLサイトマップを送信することにより、Googleクローラーがサイトを回遊しやすくしてくれる機能です。サイトマップの生成は、サイトを更新すると自動で実施してくれるため、検索エンジンにインデックスされやすくなります。

わざわざ設定をし直す必要がないため、手間もかかりません。

SNSシェア時の見え方の設定

SNSシェア時の見え方を設定可能です。例えば、ソーシャル・ネットワークの設定(OGP設定)を変更すると、SNSシェア時にアイキャッチ画像が大きく表示されます。これにより、クリック率を高めて自社サイトを訪れるユーザーを増やすことができます。

All in One SEOを使う上での注意点

前述の通り、All in One SEO PackにはSEO対策に活用できるさまざまな機能がありますが、利用時には以下の注意点もあります。

  • バージョンアップを行うとソースコードが崩れる可能性がある
  • 表示速度が遅くなる可能性がある

それぞれの注意点について詳しく解説します。

バージョンアップを行うとソースコードが崩れる可能性がある

All in One SEO Packではさまざまな機能を設定できますが、バージョンアップを行うとソースコードが崩れるリスクがあります。そうなると、改修をする必要が出てきます。結果的に、改修の手間がかかったり検索順位が落ちてしまうというデメリットが生じます。

表示速度が遅くなる可能性がある

表示速度が遅くなると、ユーザーの離脱率が上昇します。また、表示速度はGoogleの順位を決定する評価基準のひとつに組み込まれています。

つまり、集客率を高める方法としてAll in One SEO Packを導入しているにも関わらず、逆に集客率を下げてしまう可能性があるということです。明らかに表示速度が遅い場合は、一度All in One SEO Packを外して表示速度に変化がないかを確認しましょう。

Yoast SEOとAll in One SEO比較

All in One SEO Packと並んで人気が高いWordPressプラグイン「Yoast SEO」を紹介します。

Yoast SEOは基本的な機能は無料で活用でき、課金を行うとソーシャルメディアのプレビューや、年中無休のメールサポートなどの機能も利用可能です。ダウンロード数は全世界で累計2億回を突破しており、世界1位の人気を誇ります。

ここからは、そんなYoast SEOとAll in One SEO Packを比較し、どちらを利用すべきかを確認しましょう。

Yoast SEOとAll in One SEOの両方ができること

まず、Yoast SEOとAll in One SEO Packのどちらも利用できる機能は以下の通りです。

  • サイトマップの自動生成
  • 検索時の見え方の設定
  • 重複コンテンツを回避
  • noindexの設定

All in One SEOしかできないこと

次に、All in One SEO Packのみの機能は以下の通りです。

  • ヘッダーに任意のコードを出力
  • PHPのメモリ上限変更

まず、All in One SEO Packはヘッダーに任意のコードを出力できます。出力できるコードはCSSやmetaタグ、javascriptなどです。

また、PHPのメモリ上限の変更も可能です。デフォルトは256MBですが、超過した場合はファイル内にあるコードの数字を書き換えることでメモリ上限を変更できます。

Yoast SEOしかできないこと

All in One SEO Packにしかない機能があるように、Yoast SEOのみの機能もあります。Yoast SEO限定の機能は以下の3点です。

  • パンくずリストの設置
  • RSSフィードにテキスト挿入
  • 可読性解析のSEO解析

それぞれの概要をご紹介します。

パンくずリストの設置

パンくずリストとは、Webサイト内で現在閲覧しているページの位置を視覚的に表示させたものです。パンくずリストを設置することで、ユーザーが迷子にならないように手助けできたり、クローラーが巡回する手助けになるといったメリットがあります。

RSSフィードにテキスト挿入

RSSフィードとは、Webサイトの更新情報をRSS形式で配信する仕組み、または配信情報のことです。RSSフィードにテキストを挿入することで、自社サイトからの盗作を防ぐことができ、盗作による検索順位の下落を予防できます。

なお、RSSフィードにテキストを挿入することで盗作が防げる理由は、RSSフィードに署名と配信元リンクを入れられるからです。

可読性解析・SEO解析

可読性解析やSEO解析も可能です。

可読性解析とは、自社サイトの記事がSEOに最適化されているか、ユーザーにとって読みやすい文章であるかを解析する機能のことです。また、SEO解析とは、Yoast SEOが指定のキーワードを上位表示できるかを解析してくれる機能のことです。

可読性解析機能とSEO解析機能を活用することで、より効果的なSEO対策が可能になります。

Yoast SEOが優れていると感じた点

WordPressのSEOプラグインは多数ありますが、私は今回紹介する「Yoast SEO」がお気に入りです。

以前は「All in One SEO Pack」を利用していたのですが、他に良いSEOプラグインはないかと探したどり着いたものがこの「Yoast SEO」です。

主に「All in One SEO Pack」と比較し優れていると感じた点をご紹介します。

1. 固定フロントページのメタタグ(title、description)を「固定ページを編集」画面でできる

「All in One SEO Pack」では、固定フロントページのメタタグは「All in One SEO Pack」自体の設定ページからのみ変更可能なのですが、「Yoast SEO」では固定フロントページの編集画面で変更が行えます。

2. パーマリンクの「category」を簡単に消せる

投稿のカテゴリーアーカイブページのURLに「category」が自動的に追加されてしまう場合は、下記のプラグインで簡単に取り除けます。

「高度な設定>パーマリンク」から「カテゴリーベース (通常は /category/) をカテゴリー URL から削除する」を「Remove」に変更してください。

3. XMLサイトマップ設定が簡単

各項目は「In sitemap」か「Not in sitemap」を選択するだけです。これだけでサイトマップのインデックスを作成可能です。

Googleウェブマスターツールに送信するサイトマップもこのインデックス(sitemap_index.xml)のみでOK。インデックス内のページすべてが処理の対象となります。

「Yoast SEO」はUIも見やすく、非常に利便性が高いプラグインです。WordPressのSEOプラグインで悩まれている方にはおすすめです。

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